日産のe-POWERが海外で不人気!?赤字決算の理由も解説!

トレンド

引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/ariya.html?_gl=1*17lhi1b*_gcl_au*NDMzMjg0ODYuMTczOTEzNjUzMg..

日産の「e-POWER」は、日本国内では非常に人気のある電動パワートレイン技術ですが、海外市場ではあまり成功していないと言われています。その理由はいくつか考えられます。

1. 技術的な中途半端さ

e-POWERは電気自動車(EV)のようにモーターのみで走行するものの、充電機能はなく、発電専用のエンジンを搭載しています。そのため、完全なEVとは言えず、またハイブリッド車とも異なる特性を持っています。海外市場ではすでにプラグインハイブリッド(PHEV)やEVの普及が進んでおり、「中途半端な電動化技術」と見なされてしまうことが多いのです。


2. 充電の手間を省く利点が伝わりにくい

e-POWERは外部充電が不要で、ガソリンを入れるだけで電動走行の快適さを得られるというメリットがあります。しかし、海外では充電インフラが整っている地域も多く、消費者の多くがPHEVやEVを選択しやすい環境にあります。そのため、「充電不要」というe-POWERのメリットが相対的に薄れてしまうのです。


3. 燃費の優位性が薄い

e-POWERは燃費の良さが魅力の一つですが、欧州などの市場ではディーゼル車が依然として一定の支持を得ており、さらにEVの航続距離が伸びているため、e-POWERの燃費メリットが目立ちにくくなっています。特に高速道路を多用する欧州のユーザーにとっては、e-POWERの高回転エンジンによる燃費効率の悪化もデメリットとなります。


4. 価格競争力の不足

e-POWER車両は一般的なハイブリッド車やガソリン車と比べて価格が高めに設定されています。一方、海外では補助金によるEVの価格低下や、より安価なハイブリッド車が多く存在するため、e-POWERの価格競争力が低くなりがちです。


5. 知名度・ブランド力の問題

日産はEV市場では「リーフ」などの実績があるものの、ハイブリッド市場ではトヨタやホンダほどの強いブランドイメージを持っていません。そのため、e-POWERが「革新的な技術」として認知されにくく、消費者の関心を引きにくいのです。


6. 欧州の排ガス規制への適応

e-POWERは基本的にガソリンエンジンを使用するため、EVと比べると依然としてCO2排出量が問題となります。欧州では厳しい排ガス規制が敷かれており、各国政府もEVへの移行を促進しています。そのため、e-POWERは政策面でも不利な状況に置かれています。


まとめ

日産のe-POWERが海外で不人気な理由は、その技術が中途半端に映ること、燃費や価格の競争力が低いこと、そして市場環境や政策がEVを優遇していることなどが挙げられます。日本国内ではインフラの問題や充電の手間を省く利点が評価されているため人気がありますが、海外ではこれらのメリットがあまり活かせず、結果として市場での成功が難しくなっているのです。今回の赤字決算においても貿易不振による圧迫の要因は少なくなかったのではと考えます。これからの日産再起に期待したいと思います。

タイトルとURLをコピーしました